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カリフォルニア州の重税、ついにトヨタも脱出

今、太平洋の上空にいる。ロサンジェルスからの帰りである。ロサンジェルスでの専らの話題は、トヨタの全米本社がある、カリフォルニア州トーランス(Torrance)からテキサスに本社移転するということである。何しろ米本社の社員だけでも4000人である。関連会社や子会社、取引先を含めると移転によって雇用に重大な影響をカリフォルニア州に与える。

 

この話とは別に今カリフォルア州議会上院において、州法人税率を改定する法律が上程されている。この法案が可決されると、来年から上場会社に対する州法人税率が現在の7%から13%となる。実際に適用される税率は報酬比率に基づき決定されるが、この報酬比率の分子は、その企業の最高執行責任者(CEO)の報酬で、分母がその企業の従業員の平均値である。この報酬比率が400を超えると13%の州税が適用される。日本の企業では考えられないが、従業員の平均が月額30万円であれば、その400倍。月額1億2000万円以上の報酬がCEOに支払われているということである。(日本の企業はトップとの給与格差が非常に少ない。)

 

さらに、この法案には、アメリカ国内の社員のクビを切って、外国での雇用を増やしている企業も税率を50%引き上げるとしている。日本では平気で製造業の中国やベトナムの工場移転を行っているが、アメリカでは考えられない。いや、ヨーロッパもそうであろう。工場の海外移転は国内の雇用を削減するからだ。アメリカでは工場を海外移転する会社は国賊企業である。何故、日本では歓迎するのか。非正規雇用の問題も失業者の問題も、日本のマスメディアを含めて正面から論じられていない。

 

話を元に戻すと、何十年もロサンジェルスにいたトヨタのテキサス移転には、もう一つ大きな原因がある。それはテキサス州知事が、トヨタがテキサスに来てくれたら、従業員1人当たり1万ドルのインセンティブを与えるという。4000人で4000万ドル(40億円)である。日本の過疎県も、こういうのを見習ったらどうだろう。

 

 

☆ 推薦図書 ☆
伊集院静 著 『許す力』 講談社 926円+税
著者は私も人間的に好きだ。氏の人生は母親の影響によるところが大きい。彼は在日であるが、差別を受けたと母に訴えたら「私はあなたをそのような心の狭い男に育てた覚えはない」と言われたことを他の本に書いている。胸に迫るものがある。
この本は、「どうしても忘れられない出来事がある」「どうしても許すことができない自分がいる」から始まり、人は皆、許せないことを抱え、迷いながら生きている。しかし許すことで始まる人生もある。その人を許すことで始まる人生。そのことを読者に伝える本である。

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