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海外親会社のストックオプション課税、国税庁明白に

平成24年度税制改正で、日本法人の役員が、海外親会社から、その株式のストックオプションの権利を与えられた場合、日本法人はそのストックオプションの供与に関する調書を、翌年3月31日までに税務署に提出することを義務づけられた(所得税法第288条の3の2、平成24年度改正法附則第56条)。これは、外資系に勤める日本人の相次ぐストックオプションの無申告、申告漏れが原因で逮捕者まで出たためである。

 

国税庁はこのほど、調書の様式を公表した。ストックオプションの付与に関する契約ごとに、役員等が勤務する日本法人又は海外法人の国内における営業所等の長が作成して提出する義務が生じた。そしてさらに、単なる調書であるのに、その調書を期限内に提出していなかったり、虚偽の記載があった場合は、なんと「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処するとある。懲役刑まで出たのはさすがに驚いたが、民主党政権になって増税、特に「富裕層いじめ」と言われるほど資産家や高収入者に対しての包囲網が厳格になってきている。
税収確保の必死の姿勢が感じられる野田政権である。

 

☆ 推薦図書 ☆

瀧本哲史著 『武器としての交渉思考』 星海社新書 903円
ドラマ「躍る大捜査線」をテーマにとりあげたりして「交渉術」を書いている。「いまの状況を変える」つまり革命には「ロマンとソロバン」が欠かせない、人を動かす「夢や目標」を提示しなければならないが、それを実現させるコスト計算も同じくらい大事である。
竹島問題にも触れていて、この問題において「歴史問題に触れてしまうのは、一歩も進まなくなる交渉」で、韓国側に防衛上のメリットを提出しながら交渉を進めなければダメだとも。

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