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アメリカ中間選挙と超富裕層課税

日本でも毎日ニュースになっているアメリカの中間選挙。トランプ大統領の選挙応援演説が出ない日はない。しかし彼の憂鬱は、何といっても、共和党の独壇場とされるテキサス州の上院選挙で、民主党の有力候補James Talarico氏が勝利するかもしれないということだ。共和党候補は、Ken Paxton氏だ、彼は2003年から2013年までテキサス州上院議員を務め、その間相当な私腹を肥やしたとされ、そのため2013年には州証券詐欺事件で起訴されたが、2022年に無罪となっている。2015年よりテキサス州の司法長官を務めていた、2023年には州議会下院で弾劾訴追されたが、州上院はその後無罪放免にしている。また、司法長官に就任後350回以上も州外や国外に公費の旅費で飛び回り、最近、なんと愛人問題が発覚し、現在、夫人からは離婚届けが提出されている始末。しかし彼は何といってもトランプ大統領のMAGA推進者であり、第一次政権時代からトランプ氏をずっと支持している、このような候補でも、トランプ大統領を慕っているので、異常なほどバックアップしている、Elon Musk氏は全米で4億4500万ドル(7100億円)をトランプのMAGA候補者のために使い、このPaxton氏の選挙には内1億4800万ドル(240億円)もの個人資金を投じて応援している(日本の政治資金規正法では考えられないが)。
今回の中間選挙では各州における住民投票が行われ、以前ブログでも書いたが、カリフォルニア州ではProp 40というビリオネア(資産1600億円以上)に対する超富裕層課税がどうなるか注目を浴びている。また州税がないワシントン州は、所得が100万ドルを(1億6000万円)を超える場合には、9.9%の州税を課すというミリオネアTAXにつき住民投票が行われる。案の定、カリフォルニア州のProp 40課税ではビリオネアが強烈な反対運動をしており、彼らは一人何百万から数百万ドルかけて、選挙運動資金を投じて超富裕層課税の法案を廃案に追い込もうとしている。
しかしウオール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、ビリオネアの中には、富裕層は税金をもっと払うべきと考えている人たちも少なくないと報じている。但し、その方法は、このような資産に課すものではなく、現在ある税法を修正した富裕層への課税、つまり税率の変更などを願っているようだ。John Arnold氏は、前エネルギー投資家でありヘッジファンドマネジャーで、現在では慈善家であるビリオネアだが、彼は長期キャピタルゲイン課税が現在20%と優遇されているが、これを通常の所得課税税率と同じくすることにより、不労所得も労働所得も同じ税率にする、更に投資物件の簿価もインフレ率と共に上がるようインデックス化すればよいと唱えている。また、贈与や相続で物が移転された場合には、自動的にステップアップ(日本には無い制度)するのではなく、一度そこで含み益につき課税をすべきと唱えている。
ビリオネア起業家のMark Cuban氏は、Dallas Mavericks のオーナーであったが、そのような場合売却価格が10億ドル(1600億円)を超えるような場合にはキャピタルゲイン税の他に追加的な税金を課すべきだと考えている。また、法人が自己株式を買い戻す際にも1%の課税を課すべきと述べている。アマゾンのJeff Bezos氏は、納税者全体の下から半分の所得者層には連邦税を全て免除してはどうかと唱えているが、報道では富裕層課税に関しては、それにより本当に助けが必要な人たちを助けるには不十分なのではと述べている。
ヘッジファンドマネギャーのBill Ackman氏は富裕層課税を批判しているが、現行税法はもっと公平になるべきであり、富裕層が使う、”Buy, Borrow, Die”という、死ぬまで財産をもっていれば、相続人が未実現益に対し何も税金を払わない(日本には無い制度)のはおかしいと言っている。彼は、Borrow,つまり、資産を担保とした融資を受けた時に、その融資が短期でない場合に、その額がその担保資産の原価を超過している部分につき課税をすべきだと主張している。
今回の選挙では、一部の例外を除いては、ビリオネアは、自分の地位・財産を守る為にはいくらでもお金をかけるという姿勢が明確になったが、これがアメリカ民主政治を脅かすことに繋がるとなればアメリカ社会も危ういことになるかもしれない。日本の選挙だと、低所得者課税が中心になり、住民税がかかる最低限の引き上げ、扶養控除額の見直し、高校授業の教科書の無料化、事業承継、消費税、ガソリン代など、家庭生活の改善、余裕につなげる政策が最優先であり、マクロ経済や安保、公共工事、外交を訴えるのは争点にならない。国のトップの支持率で、アンケート1位は「信頼できる人」「政策に期待が持てるから」である。何一つ具体的な数字目標をたてての論争が無い国である。つまり井戸端会議で人気のある人が国会議員となるのである。
従って国政選挙になっても、貧乏人も金持ちも動かない、トランプ大統領の演説会場はどの州にいっても人が多く入って星条旗を揺らしている。日本では、せいぜい駅前の宣伝カーの上での応援演説である。政治に無関心な国民であるが、国会議員や大臣が不始末をしでかしたときはタタク、これは芸能人やスポーツ選手にも同様にタタク、タタク強さに差がないのは、政治に関心がないのか、民意が低いからか。ウクライナ、中東、イスラエルなどの問題はNHKの政治討論でも国会議員からでない。G7サミットも高市首相が出席しないのも民意であろう。

★ 推薦図書。
長尾和宏著 「病気の9割は自分で治せる!」 PHP新書 1100円+税
なぜ風邪で病院に行くのか、不思議である。風邪の対処法の基本は、食べない事、じっとしていること、別の感染症と思っても、その日、一日は温かくして寝る、風邪は休むだけで治る。それなのに病院に行けば薬を出す。商売である。医者が出すものは信用してはいけない。コロナワクチンが典型である。このワクチンは結果、打ったがための死亡者は1000人以上(数千人)何の予防効果もなかった以上に後遺症患者は数えきれない。自己責任だそうです。著者は有名な医者だが、現代人は自分で自分の体に向き合う「養生」の効力を忘れている。朝起きたら日光に当たりながら散歩をする。健康を保つ一歩である。健康な人は医者嫌いである。このコーナーにも取り上げたが養老孟司、和田秀樹などの医者も自ら病院に行くなと言っている。高齢者に良い本である

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