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Taylor Swift とTravis Kelceの婚前契約書 (Prenuptial Agreement)の作成終了?

いよいよこの夏にTaylor Swift とKansas City ChiefsのTravis Kelceは結婚かということで、二人とも隠密に行いたい為、親族や友人に招待状は出さず、個人的に電話でその出席の有無を確認しているとの噂が流れている。この二人が結婚するのであれば、今頃はPrenuptial Agreement (婚前契約書、Prenupとよんでいますが。)の作成で忙しいだろうとForbesは伝えている。
日本では、あまりなじみがないが、結婚して、もし離婚することがあれば、配偶者の財産をどう分けるかを結婚前にあらかじめ決めておく契約書で、例えば結婚前から所有している財産や親からもらった財産は、離婚に伴って財産分与の対象にならない、とかである。Forbesによれば、このPrenupは、何も有名人だけではなく、普通の人も婚前契約書を作成しており、Harris Pollによると、特に若い世代ZenZと呼ばれる14-29歳の世代では40%が、Millenialsとよばれる30-45歳の世代では52%がPrenupを締結すると答えている。特に両親が離婚している子供の多くはPrenupを行うと回答している。親の醜い財産分け騒動を見たくないのだろう。因みにTaylor Swift とTravis Kelceの両親も離婚をしている。
Taylor Swiftの純資産は約20億ドル(3000億円)と推定され、2023年9月にミュージシャンとしては初めてビリオネアになっている。一方Travis Kelceはビリオネアではないが、彼のチーフスとの契約は5470万ドル(83億円)で、Nike, Bud Light, Cambell Soupとコマーシャル契約や Tommy Hilfigerのグローバルアンバサダーでもある。
Prenupは、結婚前に離婚もしくは、死別によりカップルの財産、債務、収入、ビジネス、相続権、配偶者サポートをどうするかにつき契約書に落とし込むものである。婚前契約書の難しいところは、結婚前に双方の持っている財産の開示である。何をもっているのか、離婚で何を受け取るべきか、何を放棄するべきかを合意・理解するには、この財産の開示が非常に重要になり、それが決まらなければ婚前契約書の合意には至らない。これらの開示された内容をみて、お互いにとって重要な条件を考える時間が必要で、現実的には婚姻届けを出すかなり前から準備することが重要である。
お互いのお金を共有名義(アメリカでは常識)の口座や共通経費(アメリカでは夫婦合算申告)として混ぜてしまうと、共有の財産として見做される原因となり、特にそれぞれの財産の元々の出どころ(親から貰ったものか)がトレースが出来なくなると、その財産は個人の財産ではなく共有の財産となってしまうので、財産を別々にキープし、記録を残すことが重要になる。Taylor Swiftの場合、彼女の財産と明白にわかるのは、彼女が制作した音楽のマスターだ。いったん彼女の手を離れたが、2025年5月に買戻したと発表があった。また、彼女の場合過去に付き合っていたJake Gyllendhaal、Harry Styles、Joe Jonasとの別れ話も歌にしているので、どこまで結婚生活を暴露せずに歌に出来るのかも、Prenupの中で定めることになるので興味がある。
アメリカでは個人が持分を所有する場合や、持分を将来相続するような場合には注意が必要である。特にファミリービジネスの持分の場合には、かなり重要である。離婚によりファミリービジネスに重大な損害や、意図しない人間に持分が持っていかれる、などが生じた場合、争いが起こる等、大きな混乱をきたす場合が多々ある。結婚から離婚迄にビジネスの価値がどう増加したか等、評価の問題も生じてくるのである。
Prenupの契約書はあっても、州法に基づき離婚は行われるが、Community Property のある9州でもPrenupによりある程度、夫婦共有財産と個人財産のすみわけは可能である。但し、配偶者へのサポートには限界があるようである。また注意点として、夫婦合算で申告を行い、税金を支払うとなった場合、税金債務は連帯責任になるので、Prenupによる制限は不可能である。
離婚を前提とした契約書のようにみられがちであるが、お互いの資産状況を結婚前から把握し、管理出来ること、また結婚前に、お互いの財産及び財務状況について難しい、鬱陶しい会話をするのであるから、結婚後問題が起った場合、問題解決がスムーズになり、寧ろ、お互いの関係強化になるか可能性もある。アメリカ社会ではそう考える。Taylor Swiftと Travis Kelceも、本当にこの夏結婚するのであれば、Prenupは、弁護士も交えて、相当前から進めているはずなので、こちらの準備も出来たということであろう。離婚みよる財産分与の訴訟が増加している日本、この婚前契約書の作成も、そろそろ日本でも監修化されるべきだと思われる。

★ 推薦図書。
ジェイソン・モーガン著 「『エプスタイン文書』解読」 ビジネス社 1870円
世界的にある意味、超有名人になった、ビリオネアで性的虐待を行っていたエプスタインは2019年7月に未成年者の人身売買で再逮捕される。この裁判記録や証言などの資料集を「エプスタイン・ファイル」というが、この資料集からエプスタインが未成年者に性行為を強要した手口や、著名人達との交友関係が明らかとなった。彼に取り込まれた少女たちは、前払い金を受け取り、飛行機でエプスタインの私有島へ移送され、彼、あるいは来訪者によって性的虐待を受けた。2019年8月彼は刑務所内で首吊り自殺をしたが、現場検証や司法解剖の結果などから、不可解な点が多く、謎に包まれている。

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