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アメリカで働いていた者の、日本での年金受給

今回のテーマは非常に狭い話ではあるが、私にとって常に相談がある年金問題。アメリカで働いていた期間があるが、今はまったく日本に住んでいて、長年アメリカに行っていない。年金の掛け金をアメリカで支払っていたが、どうしたらよいかというようなもの。

 

日本と異なり、アメリカでの年金事情は素晴らしい。外国人であってもアメリカで1年半以上働き、かつ、日米両国で通算10年以上年金をかけていた者は、アメリカの年金の受給資格を得ることになる。配偶者もその受給資格の対象となる。日本での年金受給資格は20年以上もかけなければならない。年金受給資格は原則として65歳以上でなければならないなど、厳しい条件がある。アメリカの年金は、例えば大リーグに通算10年在籍すれば年間2000万円を超える年金が手に入る、ゴルフもそうである。

 

日本にいてアメリカの年金を手に入れる、つまりアメリカの年金の請求にあたって必要となる書類とは、①年金事務所に用意されている年金請求申出書、②パスポートの写し、③年金手帳、④ソーシャルセキュリティー番号の4つである。現在は非常に簡略化されていて、アメリカ合衆国年金の申出書を年金事務所に提出すると、後日、アメリカ大使館による電話でのインタビューが行われ、この電話インタビューによる審査をパスすると、以後、書類の作成の必要はなく、手続を開始してから数か月で受給できるというもの。またアメリカ赴任経験者が既に亡くなっている場合も、配偶者が遺族年金を受給できる可能性もある。アメリカから受取った年金は租税条約に定められている年金条項により、所定の手続をとればアメリカでは免税となる。しかし日本では課税の対象となるので、確定申告が必要である。

 

しかし、この年金、働いている間は本人と企業がそれぞれ半分の負担となるが、アメリカ進出企業の場合、全額会社負担で保険金を払っている。アメリカ出向の日本人にとってはこれほど得なことはない。しかも1年半以上アメリカにいれば、その対象となる。一方、日本の厚生年金などは何年働いても65歳以上からしか支給されない。そして、他に収入があれば減額される。年取った国民に優しい国は、あきらかにアメリカであろう。

 

 

☆ 推薦図書 ☆
霜田里絵著 『一流の画家はなぜ長寿なのか』 サンマーク出版 1400円+税
葛飾北斎89歳、横山大観89歳、東山魁夷90歳、ピカソ91歳、熊谷守一97歳、シャガール98歳、片岡球子103歳。長生きした人たちには共通の理由があった。著者の脳神経内科医の視点から解き明かす長寿の秘訣。ミケランジェロも、あの時代に88歳まで生きた。日本人の平均寿命が50歳を超えたのは昭和22年である。平均寿命よりもかけはなれて長生きした。この画家たちは決してただ寿命が長かっただけではなく、共通していたのは晩年まで精力的に作品を描き続けていたという事実。どうして最期まで創作を続けることができたのか。
これを科学的に考えるならば、「テロメア」の存在である。「テロメア」とは細胞の中にある染色体の端に存在する。テロメアの長さは細胞分裂を繰り返すたびに短くなってゆくが、逆にその長さを伸ばすことができれば老化を遅らせることができる。研究結果によると、過度の運動とはいかなくとも、身体を動かすことによって、生活習慣病を回避し、脳の衰えもはるか彼方に追いやった。常に精力的に仕事をし続け、隠居仕事ではなく、画家という生き方といった後天的な要素から結果的にテロメアが傷つく速度が遅くなり、テロメアを長持ちさせた。この著によると、つまり死ぬまで生きがいのある仕事をできる者が認知症にもならず、長生きできるということである。

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