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相続財産はどこに隠すのか?

今や亡くなった人、10人に一人がかかる相続税。私も今週テレ朝のAMEBAに生出演して(13日21時から)相続税について、ロンブーの田村淳氏やパックンなどと喋った。なぜ特集で相続税を取り上げるのかとテレ朝のディレクターに聞いたところ、1割の人がかかる税は、もはや大衆課税なので、一部の金持ちだけにかかった頃とは違うのだと。国税庁がこのほど公表した相続税白書は2週間前に、このブログでも書いたが、相続税の脱税事案をこのブログで書いてみたい。1年間の相続税の実地調査件数は9512件でそのうち追徴課税があったのは7826件、その追徴税額は824億円だとしている。特に目立ったのは無申告。「私は基礎控除以下だと思っていた」かどうかはわからないが、無申告者に対しては650件、その追徴税額は142億円である。しかし相続税脱税事案ではどのようにして相続税を逃れるのであろうか、国税庁公表事案を見ると、最も多いのは亡くなった人(被相続人)の生前に被相続人の持っていた預金や株券を現金にして隠すというアナログ時代の手法が断然多い、貸金庫や子供たちの家に現金を隠す方法であり、決して税務署にバレないだろうという考え、アドバイスとしては、税務署は被相続人の預金口座や証券口座を、被相続人が亡くなる5年前まで遡り調査をする。そこで大量に生前引き出されていると、その金はどこに行ったか探すであろう。亡くなる10年も20年も前からの引き出しは税務署にわからないであろうが。特に亡くなる前に預金を引き出す輩もいる。しかも被相続人が病院で入院中に、これなど論外の馬鹿だ。
さらには家族名義の預金口座に移すのも多い、これも銀行を調べればすぐにわかる、税務署は子や孫の預金通帳についても遡って調べる。
次に最近の傾向として多いのは海外に送金して隠すのも多くなった。海外に会社を持つ、海外に子や孫が住んでいるのは、ほぼ間違いなく税務調査対象である。問題はそうであっても、被相続人が個人で海外に送金をしている事実がなければ良いのだが、海外に送金している事実が過去5年以内にあるとアウトである。CRS情報によって、シンガポールや香港は以前に比べて透明化された。つまりこの国に隠してもバレることになったのである。厄介なのはアメリカだけになった。EU諸国でも、アメリカは今やケイマンやパナマにとって代わってタックスヘイブンの国になったという始末である。国税庁も苦慮しているようである。海外送金はすべて税務署が把握していると思って間違いがない。被相続人が亡くなる5年前からの経済的行動はすべて国税当局が把握している思えばよいのである。また税務署に見つからなければ課税されないのも事実であるが、時効は5年である。(特に悪質なのは7年)この間に見つからなければ、それはそれで納税者の勝ちである。納税者と税務署との綱引きでもあるが、特に納税者は優秀なコンサルが必要であろう。

★ 推薦図書。
佐藤優著 「定年後の日本人は世界一の楽園を生きる」 飛鳥新社 900円+税
著者はご存じ鈴木宗男事件の時、逮捕された元外交官である。彼が東大卒のキャリア外務官僚なら刑事事件にならなかったと思う。この本は、定年、つまり還暦を迎えた人たちが、どんな心構えを持ち現実にどう対応すべきなのか。この本は年齢を区切ったものではなく、人生の終盤いかに生きるのか、その点日本はすばらしい。現役世代の給料の手取りが減少する日本に、そして自民党が衆議院と参議院で少数与党となり政局が混迷する日本に生きることが、いかに「幸せ」であるかを指摘した本である。

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