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海外保有資産はガラス張り、国税庁発表

日本時間の夜中の真っただ中、私は今、太平洋上空である。最近海外出張が多くなったせいか、ブログを日本を離れてから書く機会が増えた。

 

国税庁は海外課税逃れを阻止すべく、あらゆる手段を講じてきた。昨年、パナマペーパーやキーエンスの創業家による1500億円の贈与税申告漏れなどがあり、依然として超富裕による海外を利用した税逃れが加速している。

 

国税庁は今回、CRS(Common Reporting Standard = 共通報告基準)の活用で富裕層の資産が丸裸になると豪語した。CRSとは、OECD(経済協力開発機構)が海外の金融機関を使った租税回避への対応をする目的で各国の税務当局により自国の金融機関から、住所、氏名、預金残高、利子、配当の年間受取額を、コンピュータを使って各国が自動的に交換するシステムである。

 

これまでの情報交換は、調査対象個人を特定し、書類で相手国から情報を得るというもの。CRSは大量の上記の個人情報を電子データで瞬時に交換する。例えば、シンガポール税務当局から日本の国税庁に大量のデータが電子化され届く。これはシンガポール国内の証券会社や銀行にある日本人名義の口座情報である。これを受けて国税庁は東京や大阪などの国税局に振り分け、今や義務化した個人の確定申告期に提出される「国外財産調書」と照合し、合わなければ、どんどん呼び出して捕まえる。

 

これによって、これまで申告していない国外財産がバレてしまう。国税庁にとっては、CRSで得られる情報は「宝の山」になると期待している。CRSには日本を含む、何と101か国が加わる。シンガポール、マレーシア、香港は言うに及ばず、租税回避地(タックスヘイブン)であるケイマンなども参加する。天網恢恢疎にして漏らさず。これで海外資産包囲網は完璧である(国税庁)とした。

 

しかし、はたしてそうであろうか。

 

まず心配するのは、日本と異なり海外預金口座は、架空名義はもとより、他人の名を借りた口座が多い。酷いのになると、死んだ人の名を何十年も使用している者もいる。また、現地法人(ぺーパーカンパニー)を設立して代表者を外国人にし、本人は口座のチェックを持っていて自由に引き出し出来るのである。

 

それにも増して、CRSにはさらに大きな欠点がある。101か国、ほとんどの国はCRSに参加するが、アメリカはこのCRSに、初めから参加しないと言明している。このブログに何度も書いたが、アメリカは「投資と雇用」の数字が大統領の宿命である。トランプは、まず雇用の確保を高らかにうたっている。トヨタもメキシコに工場を作れないだろう。また、アメリカへの流入資金はありがたい。最もありがたいのは、外国にいて金だけアメリカに送ってくれる人たちである。CRSなどに参加したら、アメリカの国益は失われる。TPPもアメリカが離脱することでアメリカ民主党なんかは怒っているが、CRSに参加しないことで声を大きく反対している国会議員は誰一人いない。

 

TPPもそうだが、CRSもアメリカ不参加で抜け道ができないように祈るばかりである。

 

 

☆ 推薦図書 ☆
中谷彰宏著 『男は女で修行する。』 大和書房 571円+税
女はデキる男を見極める。女は男の価値を試す。そして男は、女の厳しい目で見られることで成長する。デキる男とは皆、女で苦労し、女から学ぶ。この本は女が男のどこを見ているのかを知ることで、モテる男、デキる男になるノウハウを紹介。
「何かやりたい」という男が、たくさんいる。そういう男は仕事でチャンスを掴めない。それは半分グチである。半分は本音かもしれないが、もし本音だとしたら、この発想は危ないのである。「何かやりたい」と言っている男は、今やっていることを一生懸命やっていないのである。チャンスは、今やっていることを一生懸命やっている人に訪れる。チャンスを与えることのできる誰かは、一生懸命やっていない人にチャンスを与えようとは思わない。
このように、ビジネス運や男の価値をさらに上げるための著者流・成功のヒントを書いている本である。新幹線の中で読み終える本でもある。

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