ブログ

カリフォルニア州の富裕者の今後と税金ビジネス

私は今、JAL60便でアメリカ・ロサンジェルスに向かおうとしている。今回のブログは我が事務所があるロサンジェルス・カリフォルニア州の話題。それもアメリカの富裕層課税の話である。前にも、このブログで書いたが、カリフォルニア州の住民で純資産10億ドル(1600億円)以上所有する者に対しての州税で、一度限りの税として、その純資産に対して5%の税を課すとしての法案審議が続いている。住民のなかで、仕方がないとあきらめる人がいる一方で、これを逃れようとする金持ちもいる。逃れようとする人々は、できるだけ事前寄附戦略を行うなどして、11億ドルの枠内に財産を納めるか等、計画してきた。僅か資産の5%であるが金持ちは必至である。2000億円の財産に対して100億円の税金である。為に、それをビジネスにする輩も少なからず登場してきた。この法律が可決すれば、今年1月1日時点でカリフォルニア州に居住していたビリオネアの純資産の5%が課税されるため、すでにカリフォルニア州からの離任者が出ている。この税を逃れようとしている者は、大きく2つに分かれる。自分の純資産を大きく減らそうとする者と、完全に逃れようとする者たちである。ウオール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によれば5%税率は純資産11億ドルから始まり10億ドル強から11億ドル弱の富裕層では税率が段階的に導入される。富裕層のある程度の人たちは慈善団体に寄付する者が多い。彼らの動機の多くはカリフォルニア州政府がこの税金を市民のために効果的に使えるとは信用していないことだ。またある富裕者は自己株式の評価額が上がるのを延期するため、資金調達のプランを延期しているという。ただこの延期は、税実施が議会で否決されたときは予定通り資金プランを行うとしている。また今回のアドバイザーは税回避プランはもとより、LLCを組んで撤回不能信託(Irrevocable Trust)に不動産を移転するなどした方法をアドバイスしているようだ。ただ納税者や信託が直接保有している不動産はすでに固定資産税の対象となるため純資産に含まれる。またある富裕者は、州外にある高価な美術品やヨットを購入し、カリフォルニア州外の別荘に保管するという手もある。この法律は、今年中に州外に少なくとも270日間存在している有形資産を純資産から除外しているためで、一時的な移転はダメだということである。
このような、カリフォルニア州の新・富裕層課税はいろんなところで騒動を引き起こしていて、新たなビジネスを創出している。1600億円以上の資産保有者だけの課税だが、アメリカでは新税法ができると、それだけで新ビジネスができる。税に敏感なのは日本の比ではない。しかし日本で、仮に1600億円以上の資産所有者に新税ができると、どれほどの人が慌てるのか、上場会社のオーナー経営者でも、数えられるだろう。アメリカから見ると1億国民総貧乏人だろう。

★ 推薦図書。
中島大介著 「ChatGPT & Copilotの教科書」 SBクリエイティブ 1980円
2022年11月に人類史上の大きな転回点であるChatGTPの登場。しかし、なかなか私ら中高年者にとっては、厄介なモノに写った。しかしChatはもはや「便利なもの」から「欠かせないもの」へと変わりつつある。そこで、この一冊で全部わかる教科書をマスターすれば、このAI革命の波に乗り遅れないよう、基本から実践的な使い方まで、わかりやすく解説している。

関連記事

  1. IRSの脱税ターゲットは暗号資産?
  2. IBMの税金訴訟、国が敗ける
  3. 不法移民への賠償金とアメリカ税制
  4. ロンドン市長をIRSが脱税告発
  5. 航空会社のマイレージは相続財産か?
  6. 国税庁また負ける、最高裁で、ユニバーサル事件
  7. コロナ禍で地価急落、路線価は?
  8. 税金滞納者の倒産増える

アーカイブ

PAGE TOP