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相続後、親が残した書画骨董をアメリカ人はどうしているのか

アメリカでは2024年に65歳以上の死亡者は230万人となり、Center for Retirement Researchによると、リタイアした人の53%以上は50代で、今住んでいる家で死ぬと予想していて、AARPの調査では、50歳以上の75%は、死ぬまで、今住んでいる家にいたいと希望している。実際、日本人のように、同じ家に長く住んでいる人も多くいる。Forbesによると、National Association of Senior & Specialty Move Managers(NASMM)の調査では、一つの家で、ナイフ、フォーク、スプーン、衣服全て含めると平均30万品目もの物があると報告している。
では、両親が死んでからどうなるか、スペースや物によっては手間暇がかかるものもあり、子供や孫が全て相続後キープ出来るわけでもない。そこで売却するとか寄附をするということになる。相続時には、ソファー、ランプ、皿類には、Appraisal(鑑定評価)は必要ないが、芸術品や骨董など高価な収集品には鑑定評価必要である。日本の国税局でも「開運、なんでも鑑定団」のような鑑定士に依頼しているが、アメリカのIRSには Art Appraisal Service部門があり、プロのアプレイザーが揃っており、アメリカの納税者は、このサービスを使うことも出来る(日本ではこのサービスはない)、またUnified Standard of Professional Appriasal Practiceに沿って出来るアプレーザーに依頼することもできる。
相続した芸術品や収集品の評価額は、IRSも目を光らせており、アメリカは寄附文化があるので、節税のために慈善団体に寄付をして寄附金控除を取ろうと考えている場合には、プロにより裏付け(鑑定)が必要になる。寄附の場合は、原則として通常の市場価格での寄附金控除をすることになるが、”the related use rule”に従う必要がある。これは寄附したものが、受け取る側(慈善団体)の慈善ミッションに従い使用されているか、つまり、博物館であれば、展示目的で使用されて‘いるか、大学の美術歴史学分であれば、そのリサーチの為に使用されているかを問うのである。寄附後、活用されない場合には寄付金控除を受けられない。アメリカではよくあることだが、例えば子供専門病院の資金集めの為にオークションにかけられる為に寄付される場合には、その病院が寄附品を使用するわけではないので、市場価格ではなく、実際オークションで売却された金額で寄附金控除を行うことになる。
また受取る側も、輸送費、保管・維持費、保険、人件費等がかかるので、寄附品の受領については厳選せざる負えない。残る手は、リサイクルの慈善団体であるGoodwillや Salvation Armyに寄付するということになる。寄附が難しい場合には、遺品処分方法として、Estate Sales Managersを利用することも出来る。彼らは、家に来て、各品目の値決めを行い、倉庫で保管し、オークションを行う。彼らは、総売上げの30-50%をコミッションとして取る。また、Buyout Liquidators は更にスピードが速く、家に来て、値決めを行い、小切手支払いをしてくれて、2-3日で物を持って行ってくれる。安く買いたたかれるかも知れないが、早く片付けたい人には うってつけだ。その他としてはOnline Marketplaceでは、eBay, Facebook market place, Craigslist で売却もオプションの一つである。これらの相続品のセールでは、宝石、時計、コイン等、貴金属、ビンテージの玩具、コミック、南北戦争時の剣等特定の骨董品もあり、マニアに取っては掘り出し物もかなりあるという。売る方にとっては両親にとって特別の思い出があるものもあるかもしれない、日本は先祖代々の引き継ぐ家宝があるかもしれないが、アメリカは移民の国なのでヨーロッパ等自分の国から持ってきた物も沢山ある。引っ越しが頻繁な国であるので、日本と異なり、道端で家財道具などを家族が売っている光景を見ると、アメリカでも断捨離なのであろうかと思うのである。

★ 推薦図書
富坂聡著 「おそるべき『中国一強』時代」 小学館新書 1100円
中国はかつて電力やエネルギー不足に悩まされたせいなのだろうか、原子力発電の建設を急ピッチで行っている。注目すべきは、原発の小型化と冷却水を必要としない新型原発の建設である。これらは、コンパクトな原発で大掛かりな敷地や設備を必要としない。第4世代の原発と言われるが、中国はアメリカの2倍の電力消費量で、EU、ロシア、インド、日本の合計を上回り、しかもその電力の3分の1がクリーンエネルギーだという。また、北京や上海などでは無人タクシーが利用できる、アメリカもそうだが、空飛ぶ車に取り組んでいる。月面での生活可能を巡っては米中間の領土争奪戦が始まろうとしている。恐るべき中国であるとしている。

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