日本の固定資産税は固定資産税評価額に毎年1.7%の税率を掛け、その不動産所有者に納税通知書が送付され、決定された税額を銀行などで納付する。土地などの固定資産税評価額は3年に一度見直されるが、そもそも何を根拠に勝手に市区町村が評価額を決めるのか、納税者は誰も知らないのが実情である。しかし地価の高いところで土地を持っている者は、固定資産税が高いのは仕方がない、と思っているのが大半である。
アメリカでは、そもそも固定資産税評価額や路線価なるものを、きちんと評価する役人はなくて、売買価格を課税標準としているので、値上がった不動産を購入した者は、当然、固定資産税が高くなる。日本では、税率は総務省がきめるので全国一律であるが、アメリカでは州によってまちまちである。わがカリフォルニア州では1.1~1,3%であるが、イリノイ州やニュージャージー州などは1.6%を超える。アメリカでは日本と違って土地価格はインフレ以上に全国で高騰している。例えばワイオミング州のような共和党主導の週では、フラストレーションを抱える住宅所有者への救済措置を積極的に出している。ブルームバーグによれば、今回の住民投票では、住宅価格の50%を減額して固定資産税を減額する案が提案されている。さらにいくつかの州、ほとんど共和党の州であるが、ノースカロライナ州、ワイオミング州、フロリダ州、オクラホマ州では、今年11月、まもなく行われる選挙で投票用紙に固定資産税減額、又はロールバック案を設けている。これは昨年からアイオア州やジョージア州など10州でこの案が可決されたのに続くもので、多くの議員が住宅所有者の不満の解消に向けて議論を深めている。しかし一方で、学校教師や消防士など地方自治体が支払う給与が削られるなどの反発を招いている。
日本人は、事情をよく分からないのかもしれない、私のオフィスがあるカリフォルニア州サウスベイ、ロサンジェルス・カウンティでは一軒家を買うと少なくとも100万ドル以上はする。日本円で2億円である。そうすると固定資産税は年間200万円以上だ、月に20万円以上になる。それ以上の価格の住宅所有者は多いのでサラリーマンなどは大変である。日本は首都圏以外は、宅地価格は急騰していないが、アメリカのデータによると、2016年から2025年の10年間で、全米で一戸建て住宅の年間平均固定資産税は34%上昇し、平均で年4,400ドル(70万円)を超えた。全米平均であるので、ロサンジェルスやニューヨークなどではもっと高くなっている。住宅所有者は、その他、火災保険、メンテナンス、修理費、などの経費が必要なので、さらに重い負担になっている。ワイオミング州では、昨年時価100万ドル(1.6億円)以上の住宅に対しては、最初の100万ドルに対しては25%固定資産税を減額している。そのほか50%減額案が住民投票で出されるところもある。オクラホマ州は評価額の上昇率を年1.75%に抑えるところもあり、ノースカロライナ州では州議会で固定資産税評価額の上昇率を決めるべきだと投票が開始された。フロリダ州も同様の法案を予定している。これはアメリカ国家総収入の29%が固定資産税収入であり、Tax Foundationによると州、及び地方の最大の収入源となっているという
日本を考えると、地方の市町村の収入はほとんど固定資産税収入に頼っている。都市計画税はそもそも目的税にも関わらず職員の給与に充てられている。東京や大阪の大都市では住民税や事業税の収入があるが、過疎県は固定資産税収入に頼らず負えない。アメリカは州によってさまざまな税が、様々な方法、税率で賦課されるが、日本は地方税である固定資産税は東京の青山通りも石川県の羽咋も、全く同じ論理で課税される。日本の納税者は「サイレンサー」と世界で呼ばれるが、今回被害に遭った、熊本も千葉も石川も、一部を除いて固定資産税の減免はない。アメリカであれば10年間税金免除と叫ばれるであろうが。
★ 推薦図書。
中山潤一著 「スゴイ片足立ち」 アチーブメント出版 1430円
著者は整形外科医である。長年クリニックを経営したなかで「寝たきり状態になりたくない」「家族に迷惑をかけたくない」という声が多く、まず自分のペースでで気軽に取り組めるように、ハードな筋トレも必要なく、「1分間」片足で立つだけで、関節を守りながら、ウオーキング以上の効果が期待できる。さらに、寝たまま、座ったままで出来る体操から始められる方法も掲載している。かなりのご家庭で役だつ本である。
