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中山美穂さんの一人息子、重税に耐えかねて、ついに相続放棄

これは国会で問題になった。54歳で死去した中山美穂さんの遺産は20億円余りであったと報じられている。さすが一流芸能人である。相続税は11億円だそうで、これが払える金額ではないとして、一人息子は相続そのものを放棄したのだ。一般には20億円余り相続したのだから11億円は払えるのではないかと思えるが、日本の相続税はそうではない。20億円を預貯金で残したのなら払うことが出来る。不動産や非上場株式等で残したのなら、直ぐに払えない。売って払うしかないのだが、買い手があればよいが、アパートや同族会社株式の場合はそう簡単に買い手がつかない場合が多い。さらに、果たして税務署が評価した金額で売れるのかどうか。日本では相続税破産という言葉もある。おそらく賢明なご子息は熟慮のうえ相続放棄したのであろう。この相続放棄の件は、有名人だから一部マスコミに漏れたが、普通は表に出ず、これで苦しんでいる相続人はかなり多い。
ところがこの問題がついに国会で取り上げられたのである。参政党の塩入議員が片山さつき財務大臣に、こう問いかけた「中山美穂さんのご子息が20億円の遺産相続を放棄され、その相続税が11億円、相続税の負担の重さについて国民の間で関心が集まっている。」同議員はさらに財務大臣に対して「遺産が大きい場合は相続税の支払いが困難になり、やむおえず相続放棄や不動産売却をした結果、市場に流れて外国資本に買われるケースがある、また相続税は二重課税だと考えられる、国際的にみた日本の相続税はどうなのか」と問いただした。この参政党の塩入議員は存じ上げないが、今までのタブーに触れたことを称賛したい。相続税が高いとか相続税の減税に触れると「金持ち優遇税制に加担」すると、野党やマスコミにたたかれるのが落ちだった。しかし昨年160万人が無くなって相続税の課税対象者はなんと16万人、これは消費税と同じように大衆課税化になってきている。さきに亡くなった、みのもんた氏の遺産も40億円といわれているが鎌倉山の不動産はいまだに売却されず相続税は未払いのままだ。国会で答弁に立った舞立財務副大臣は「最高税率(55%)を見れば税負担が重いという評価もある。相続人の平均負担率は14%であり、米国の最低税率は18%であるが、基礎控除は20億円(夫婦で40億円)あり単純に国際比較はできない」と訳の分からない答弁であった
そもそも日本では標準所帯で4800万円の遺産から相続税の対象となり、アメリカでは1500万ドル(24億円)夫婦で48億円以上の遺産がないと課税対象とはならない。しかも配偶者控除は無制限で何百億円であろうが相続税はかからない。国会答弁のように基礎控除をいわずに、単純に税率だけを比較するとアメリカ、英国は40%、フランス45%、ドイツ30%となっているが、そもそも非上場株式を評価したり、全国の人も歩るかないような道に路線価を付したりして、課税価格を国が定めているので、世界の富裕層が考えるに、日本で死にたくないと思うだろう。またオーストラリアやマレーシア、カナダ、ニュージーランドなども相続税はない。中国やロシアなどの社会主義国にはもともとない。イタリアやシンガポールなどは富裕層の誘致といった観点から相続税を非課税にしている国もある。楽天の三木谷氏も言っているように「所得税等で生存中は55%の税金を取られ、死んだら55%の相続税を取られる。これでは働いて得た収入の80%以上は国に納税しているようなものだ」と。これでは世界の研究者や有能な学者、経営者は日本には来ない。ビルゲイツ氏やイーロンマスク氏も日本国民であったなら、あれほどまでの金儲けはしないだろう。

★ 推薦図書。
高橋克英著 「超富裕層に『おもてなし』はいらない」 講談社新書 1100円+税
世界の一流が日本に惹かれるのは、日本独自の「おもてなし」なんかではない。ニセコ、ルイヴィトン、パークハイアットは何故世界の富裕層を虜にするのか。UBSのレポートによると100万ドル(1億5000万円)以上の金融資産を持つ人は世界で6300万人で、そのうちアメリカ人は2383万人(39.7%)次に中国633万人(10.5%)フランス290万人で、日本は273万人で4位である。以下ドイツ、英国、カナダ、オーストラリア、イタリアと続く。インバウンド訪日富裕外国人がゆきたい場所は東京、大阪、京都だけでなく、ニセコ、白馬、宮古島などのリゾート地が大人気である。世界的富裕層の「カネ余り」と「退屈でヒマな社会」を本書では追求している。世界富裕層の3大性格は「人と同じはダメ」「面倒くさがり」「仲間は大切」だそうだ。つまり基本的には煩わしいことを避け、徹底的にリスクを取らないことだ。ルイヴィトンが日本では地方から次々撤退しているのは何故か、またタワーマンションを真の富裕層が買わないのは何故か、富裕層の投資の3大原則は①マーケットは予測不可能②リスクとリターンは表裏一体③基準金利がある。の3点だそうだ。著者がいう「富裕層が日本に来るのは、おもてなし、ではなく、安全だからだと」

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