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ロサンゼルス・レイカーズ売却と税金

久しぶりに見たパイレーツ戦で大谷選手は打たなかった。しかし相変わらずの人気で、彼が出る試合はすべて5万人超が入る。ドジャースにとって安い契約金だった。今、やっと日本に戻ってきたが。それにしても「暑い」。
先日Josh Kushner(Ivanka Trumpの夫Jared Kushnerの弟) とBob Iger(Disney前CEO)が125億ドル(2兆円)で電撃的に人気のバスケットボールのロサンゼルスレイカーズ(八村もいた)を購入したとのニュースが流れ、世間を驚かせた。そもそもレイカーズはその持分71%をドジャーズのマジョリティオーナーであるMark Walterが2025年10月に100億ドルで購入されたばかりで、まだ1年も経過していなかった。
このドジャーズのオーナーであるMark WalterはグッケンハイムパートナーのCEOでもあり、保険会社等を何社か所有しているが、ウオールストリート街以外ではあまり知られた存在ではなく、2012年ドジャーズを購入した際には、彼はどこからのそのような大金を調達したのか業界では皆驚きを隠せなかった。そのWalter氏に対し、司法省及びSECが強制捜査を行っているニュースが流れ、またまた世間を驚かせた。捜査は始まったばかりだが、内容は彼のコントロール下にある企業が適切な開示をせず、不正な大口融資をしているというものであった。今回のレイカーズ売却もこの資金繰りに関係しているのではないかとも言われている。
レイカーズはJerry Buss が1979年に事業家の Jack Kent Cooke からLA Kings LA Forumを含め6750万ドル(70億円)で購入した後、輝き初め、2013年のBussが死去するまでに10回優勝している。その後6人の子供たちのトラストに相続され、Jerry Bussの遺志により長女であるJeanie Bussがレイカーズの運営をしてきた。昨年売却された際、子供たちのトラストは17.8%を所有しており、引き続きJeanie BussがレイカーズのGovernorを務めている。今回はこの17.8%も売却するというニュースが流れたが、瞬時にJeanie Bussが、売却はしない、させないというコメントを出し、一方で他の5人の子供たちは売却に合意しているので、売却出来るとしており、お家騒動になっている。
今回の売却は実際にいつクローズするのかわからないが、税務的には所有期間が1年超となれば、キャピタルゲイン優遇税率が適用される。1年超であれば、連邦税20%、投資課税3.8%、カリフォルニア州税13.8%合計で37.1%となる。一方で1年以下だと、連邦税37%、投資課税3.8%、カリフォルニア州税13.3%で合計54.1%の課税率となってしまう。
Mark Walter氏の71%の持分だが、27%は2021年に購入されており、残りの44%が2025年10月に購入されている。今回1年足らずでレイカーズが売却されたが、Forbes誌によれば約30億ドルの利益が出ているとされている。今回、売却額125億ドルでのキャピタルゲイン税を計算すると、1年超であれば、約11億ドル、1年以下であれば、約13億ドルの税金がかかることになる。この取引はいつ最終合意に至るのかわからないが、いずれにせよ、連邦政府が間違いなく、この取引の勝者ということになるとマスコミはいっている。また、レイカーズがBuss Familyの手から離れてしまうことになるのか、さらにドジャーズは大谷も含め多くの選手の契約が繰り延べ支払いとなっており、The Athleticによれば、2028年以降8人の選手に対し10億ドル(1600億円)の支払いが発生すると計算している。ドジャーズは否定しているが、今後の捜査次第では、もしかすると、Walter氏のドジャーズ持分27%は、有罪確定時に、この時に持分の売却が行われることになるかもしれないと報道している。ドジャース1球団で2兆円、日本の12球団すべて買っても釣りがくる。


★ 推薦図書。
養老孟司著 「88歳の僕が、がんに教えられたこと」 文藝春秋9月特別号 1480円
がんは戦うべき「敵」ではない。養老孟司哲学が導く、がんと生きる心構えを説いている。著者は2024年5月に右肺に小細胞肺がんが見つかり、翌年には左肺への転移が発覚した。これまでは「がんにならなくても、いずれ人間は死ぬ」と言ってきた筆者だが、現実に自分が、がん宣告された今「がんによって気づかされた事がある」として、いづれ訪れる「死」について語った書である。

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