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トランプ家の訴訟

トランプ家がアメリカ財務省とIRSに対し訴訟を起こすという記事がロサンジェルスタイムズなどにあった。これによると原告はトランプ氏本人、それに息子のDon Jr及び Eric 並びにTrump Organizationとなっており、訴状によると、前政権時代(バイデン大統領)にトランプ氏の申告書を許可なく新聞社に開示したとして、マイアミ連邦裁判所に100億ドル(1兆5千億円)の訴訟を起こした。もし、トランプ氏側が勝利するようなことがあれば、多額の国民の税金が、大統領一家に入ることになるとマスコミが騒いでいる。
トランプ氏自身はかねてより、税務当局が嫌いで、よって常にIRSを批判しており、この訴訟は当時2020年の大統領選挙戦の数週間前にニューヨークタイムズ(NY Times)がIRSより漏洩したデータを基に、トランプ氏の税務申告書を公にしたもので、当時、大きな反響を呼んだが、このような行為は、トランプ陣営にとって政治的な弱体化を狙うものであると訴えた。
この漏洩事件は、当時IRSの契約社員であったCharles Littlejohnがトランプ氏の税務データを盗み、NY Timesにリークしたと罪を認めている。彼は他の何千人ものアメリカ人富裕層の税務データを盗んでおり、中にはヘッジファンドCitadelの創設者Ken Griffin、Elon Musk. Jeff Bezosの税務データを Pro Publicにリークしている。当時のNY Timesによると、トランプ氏の申告書では2016年及び2017年の税金支払い額は750ドルで、過去15年中10年は税金の支払いはなく、多くの年度は自分のビジネスから利益を生むよりもつぎ込むほうが多く、彼のビジネスはうまく行っていなかったと報じている。トランプ氏は「Totally Fake News」だとコメントしている。一方の情報を盗んだLittlejohnは、2024年1月に懲役5年の判決が出ている。彼は、裁判ではアメリカ人にはこれらの重大な情報を知る権利があるという深いモラル的な信念の元行ったと反論しているが。
日本では報道していないが、最近トランプ一家はニュースメディアや銀行に対し様々な訴訟を起こしている。異常ともいえる現職大統領の個人訴訟であるが、つい最近では、トランプグループとの銀行関係を断ったJP Morganに対しても500億ドル(7兆5千億円)の訴訟を起こしている。トランプ氏は昔から訴訟好きであったのは有名であったが、大統領が財務省まで訴えるとは世間は仰天したが、彼らしいかもしれない。また、彼の多くの大統領令は、関税も含め大統領権限を逸脱しているとして多くが訴訟中である。司法省も含め一体どれだけの弁護士がトランプ大統領個人のために働いているのかわからないし、そのためどれほどの税金が使われているのか見当もつかない。政府が敗れた場合、相手の弁護士費用を負担することも多く、儲かるのは弁護士だけで、結局税金を払っているアメリカ国民が敗者なのではないかと考えさせられる。というトランプ劇場である。

★ 推薦図書。
蔵前勝久・中北浩爾 著 「日本政治と宗教団体」 朝日新聞出版 1100円
創価学会や統一教会など宗教団体は日本の政治にどうかかわってきたのかを明らかにする本である。創価学会が公明党を作り、その後、言論出版妨害事件で批判を浴び、当時の自民党幹事長の田中角栄に助けられ、新進党や時の政権と手を組み政財官界に強い影響力を持つ選択をし、創価学会アレルギーを払しょくするのに努めた。特に自民党と連立することによっての公明党のエスタブリッシュメントの地位は隆盛を極めたが、安倍政権は距離を置き始めた。統一教会の問題も安倍政権は選挙至上主義の結果、票を集められる団体と手を結んだにすぎない。この本は他に「神社と日本会議」「立正佼成会」を取り上げている。

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