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日本人の国外財産

日本では確定申告がスタートした。3月15日が期限である。1年間の所得を申告しなければならないが、国税庁の関心事は他にある。日本では所得税等、相続・贈与税率の最高が55%である事などから、それを逃れようと国外に財産を移している輩が多いのである。確定申告では国外に5000万円以上の財産を所有する者は確定申告しなければならないという法がある。日本は従来から日本人の国外財産を捕捉するため、国税庁がOECD加盟国でCRS(共通報告基準)により2021年に日本人の口座情報が84か国・地域の保有する口座情報219万件を入手したと発表した。前年比6%増である。
昨年度の確定申告で5000万円以上海外資産があると届けたものは1万2491件、その財産額は5兆7222億円。内訳は有価証券が3兆4569億円で全体の6割、預金は7775億円で13%である、アメリカにあれだけ不動産購入して減価償却費で節税した問題でも、国外で不動産を所有しているとした合計はなんと4842億円である。ハワイだけでも日本人口座が7万件を超えると言われている。この原因の大きな要因はアメリカがCRSに加盟していないことである。アメリカにある財産の状況は本人に問いださない限り国税は掴めない。どんどんトラストなどに化体し変貌を遂げると日本の国税当局では追えない。
アメリカ以外で口座情報を取得した件数が200万件を超えるのに申告した数が1万2千件、国税当局も頭の痛い話である

☆ 推薦図書。
ラジェンドラ・シソーラディア/ジャグディッシュ・シース/ディビット・B・ウォルフ著 齋藤慎子訳 「愛される企業」 日経BP 2970円
社員も顧客も投資家も幸せにして、成長し続ける組織の条件とは何かである。「愛される企業」とは簡単に言えばすべてのステークホルダーの関心事を戦略的に調整することで、ステークホルダーに愛されている企業のことを指す。例えば次のような条件である。①経営陣の給与が理不尽に高くない②社員の給与や福利厚生が高い③顧客と深い信頼関係がある。などである。昔と違い、いまのステークホルダーは「社会意識の高い経営」を求めている。この要求にこたえない企業は、顧客は離れ、社員も離れる。「愛される企業」の特徴は単に短期的な利益追求を求めるのではなくステークホルダーとの利害調整を常に図ってきており、本業による利益を求め、仕事と遊びをうまく融合させ、従来型マーケティングを信用していない。

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