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新年度税制、日本はどうなるのか

今月から通常国会が始まる、予算案とともに新税制が上程される。岸田首相が増税メガネと言われたことから、見事に増税法案が削除された。扶養控除の削減などサラリーマンに関わる増税案は無くなった。それでは減税案とは何かというと、一人当たり4万円の減税給付、これで家庭は物価高から救われるとしている。しかも1回こっ切り。そのほか主な新税制として、ストックオプション税制の拡大、イノベーションボックス税制の創設、オープンイノベーション促進税制の創設、などなど、しかしこれらはすべて大企業しか適用できない。ただし大企業も税制で規制された。外形標準課税である。これは1億円超の資本金を有する企業は利益とは別に地方税がかかる。そのため赤字企業である大法人は、次々に資本金を減資した。毎日新聞、JTBなど、それまで3万社あった大企業が2万社に減少した。これでは地方税収に大きく影響するので、単に資本金を減資するだけでは認めないとする改正である。大企業で赤字の会社は大変である。これでは賃金を削らざるおえまい。
また子育て支援の意味からだろうか、住宅ローン減税では、19歳以下の子がいるか、夫婦どちらかが40歳未満であれば優遇されるというもの。よくわからない。そして岸田内閣で最大のアピールポイントの賃上げ税制。3%、4%、7%の賃上げ企業では税額控除が大きくなる。はたしてそれだけ賃上げできる企業はどれほどあるのか、実質賃金が日本全体で20か月連続で下がっているのにである。サラリーマンにとって賃金が上がらない中、増税ではないが、物価が上がる、社会保険料の負担が年々上がる。年金や健康保険料の負担は第2の税金である。その中で自民党の裏金問題、これらをきちんと国民が納得する形で岸田首相は言えないものか。歯がゆいものがある、能登の災害も、もっと早く自衛隊機で現地に飛んで、被災者と心を通じ合えなかったのか、後手後手に回る政治、心痛めるのは私だけではあるまい。

☆ 推薦図書。
ジョエル・コトキン著 寺下滝郎訳 「新しい封建制がやってくる」 東洋経済新報社 2,200円
形を変えた「封建制」が来た。戦国時代のものではない。貧富の差が激しくなり、アメリカなど民主国家では中流階級が衰退し、階級間格差が固定化しつつある。新しい形の貴族制ともいえる。かつてシリコンバレーは草の根イノベーションの中心地だったが、今や多くのスタートアップ企業は、テック業界の寡頭勢力(テックオリガルヒ)に買収されている。テックオリガルヒは収益性の高い巨大企業を独占している。テックオリガルヒの考え方は、中間管理職を仲間だと考えず、ましてや作業員などは視界の外である。巨大企業の経営者らの考えは、「少数の豊かな人以外は、ギグワークで収入を得つつ、政府の援助を受けながら生活していくだろう」である。彼らを支えているのは、認知エリート「有識者」だ。有識者は高等教育機関やメディアを支配し、ブルジョア的価値観を植え付き、まさに21世紀の封建制を築くのだ、と

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