代表者ブログ

アメリカならではの慣習チップ(Tip)について考える。

2019年01月07日

新年おめでとうございます。

 

年末年始、ニューヨーク証券取引所でダウ平均株価は大きく乱高下した。為替相場も1ドル104円台にまで突入した。しかし、日本はその間、年末年始と称して休日続き。世界が動いている間も東京では眠っている。あまりにも多い祝日、その他カレンダーでは赤の日ではないのに盆暮れが当たり前のように休み、5月は何と10連休。この間、世界に何か起こっても日本経済は対応できない。いいのだろうか、世界一祝日が多い日本。

 

さて今日は、アメリカに行けば必ず悩まされるTip。タクシー、ホテル、レストランなどで面倒な計算をしなければならなくなる。小銭も持っていなければならない。このようにアメリカで一番面倒なのは、何事にもTipが必要になるということだ。レストランで食事をしてTipを計算するのはいつも頭痛の種だ。本来レストランオーナーが負担すべき従業員の給料を、顧客に負担させているのではないかと思える。実際、ニューヨークではTipをメニュー価格に含めたTipなしのレストランが数件出来たようだが、ウエイターには不評のようである。ウエイターにとってはよいサービスを行い、より多くのTipをもらいたいようだ。

 

Tipは、通常は15%を目安にしているが、食事代に対してなのか、税金も含めた総額に対してなのかも意見は分かれている。レストランによっては勘定に自動的にTip金額が15%、18%、20%等、それぞれいくらかを印刷している場合もあるが、これも店により、食事代のみ対してであったり、Sales Taxを含めた総額に対してであったりとまちまちである。クレジットカードの手続会社Squareによると、アメリカ全体での平均Tip額は勘定総額に対して16.4%とあり、州別では共和党の州のほうが民主党の州よりも多くのTipを支払っているようである。また、Tipの低い州はハワイ州で14.8%、Tipの高い州はアイダホ州で17.4%となっている。

 

消費者にベストな商品価格情報を提供するウェブサイト DealNewsによると、十分なTip金額というのは勘定金額に対し18%であるとしている。ただし、受けるサービスにより変動する。ホテルに泊まった時の部屋のハウスキーパーには一晩2-5ドル、ベルマンには荷物一つにつき1-2ドル、ル-ムサービスを注文した際には、もしTipが含まれていない場合には最低5ドルとなる。また、時々レストランやホテルのバスルームで手を洗うためのタオルを手渡す人がいるが、そのようなサービスを受けた場合には50セント、靴をきれいにする等のサービスを受けた場合には2-3ドルとある。高級なレストランでは時々Tipを入れた瓶に10ドルとか20ドル紙幣が入っているが、そこまでしなくてもよいと思う。

 

この種の専門家によると、米国でのTip金額は年間400億ドル(4兆5000億円)にも上るとされている。AIから人間性に至るまで幅広い分野につき議論するウェブサイト Wait But Whyが何年か前に、ニューヨーク市のサービス産業で働く100人につきTipについての調査をした。これによるとウエイターのTipは85-100%の報酬を占めており、平均のTip金額は勘定金額の17-20%だ。バーテンダーはTipの70-100%が報酬であり、Tipの平均はビールが1ドル、カクテルが2ドルだ。また、長くいればいるほどTip金額は大きくすべきだと回答している。タクシー運転手は、Tipは全報酬の15-30%を占めており、Tipの平均は勘定総額の10-18%と回答している。ヘアーサロンや床屋では、Tipが報酬の25-50%を占め、平均Tip額は料金の15-25%だ。注意しなければならないのは、例えば髪を洗う人と切る人が違う場合には、それぞれにTipをあげるということだ。Tipは他の部署の人たちとも分けることが多いため、ひどいサービスを受けた時でも15%のTipは与えるべきとしている。文句があれば、別途マネジャーにクレームをすることが望まれるようである。そのほか様々な人に、どこまでのTipをあげるか、考えるだけでも頭が痛くなる。

 

Tipはアメリカ生活の中で避けて通れないややこしい一面であるが、日本人旅行者に注意したいことがある。アメリカではその人の所得が高い人ほど、あげるTipが多くなる。これは当然である。エルメスやシャネルのバッグを持っていてドアボーイにチップをあげない、レストランでの食事でも安いワインを注文してTipは10%。アメリカ人から見ればケチというよりマナー違反である。特にハワイやニューヨークでよく見かける。恥ずかしい限りである。

 

 

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冨田浩司著 『マーガレット・サッチャー』 新潮社 1400円+税
「鉄の女」と言われたイギリス初の女性首相サッチャー。延べ7年間イギリスに滞在した現役外交官の著である。
彼女は、実用的で、真剣で、熱烈に宗教的な家庭に生まれ、親の職業は町の食料品店の主であった。職住一体の過程は日本でもそうだが、家族全員が店の手伝いをする。サッチャーも食パン配達に毎日追われた子供時代だった。政治信念の土台は信仰であった。日曜日は教会の朝の礼拝、信仰に明け暮れる生活であったが、オックスフォード大学に進学すると政治活動への関心が高まる。そして、卒業後は総選挙への出馬。結婚、出産、国会議員と多忙を極めた。保守党党首となった彼女は政治と宗教をとなえる。この世のことは個人が神の思いにどう答えるかで決まり、政治の重要性は、神と個人の関係に比べたら二義的であるとした。当時イギリス病の根底にあるのは社会主義思想で、国民が国家への依存を深めたことだとし、個人の経済的自由を最大限化し、国家の介入を最小化した。
サッチャーは、女性の地位向上を唱えたが、炊事、洗濯といった家事など「家庭における女性の伝統的な役割」を放棄したキャリア・ウーマンを特に嫌った。現実には、仕事上は男性とが多く、11年余りの首相在任期間で閣僚に登用された女性は1人だけであった。現実主義者のサッチャーと楽観主義者のレーガン大統領が親密な関係を築いたのは、B級俳優から大統領になったレーガンと食料品店の娘だったサッチャーは共に政治的にはアウトサイダーで、政治的道のりの厳しさについて共有していたものがあったからだろう。

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