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なぜネバダ州、ラスベガスは繁栄するのだろう

2017年10月02日

そもそもネバダ州というのは、ほとんど砂漠である。人が住めない地域ではアラスカ以上である。ただ西と東を結ぶ国道の通過地点であっただけの町。ところが戦前、アメリカが大不況になり、当時の大統領フーバーが大公共工事で、砂漠地帯に水を供給すべく大きなダム工事を行った。いわゆるフーバーダムである(アメリカではネバダ州のボルダー市にあるため、ボルダーダムという)。

 

その工事は大工事で、当時は建設機械もお粗末だったため、大量の人夫を必要としたが、アメリカ人やメキシコ人だけでは足りず、中国から労働者を受け入れた。中国人は博打が好きで、休み時間になると車座になって博打をしていたので、州知事はこの州に限って博打を合法化して寺銭を取れば町は栄えるとして、ラスベガスに初めてカジノを認めたのである。それから何十年の後、100以上の国・地域でカジノが合法化された。昔は、ラスベガスは通過地点であったのが、今や目的地として人々が目指すようになった。それはカジノの他に大きな魅力があるのである。Secrecy(秘密)である。

 

アメリカ政府は、マネーロンダリングやテロ資金撲滅のために、他国に対して資金の透明性を強く求めてきた。しかし自国のデラウェア、ワイオミング及びネバダ州はどうであろう。これらの州法は、シェルカンパニーの設立が可能である。名義人の株主、名義人の代表取締役を許可しているから、会社の実際のオーナーや株主、役職員は、それこそ架空でも成立している。そのため、シェルカンパニーの実態は税務当局に極めて把握されにくくなっている。今やケイマン諸島やパナマなどのオフショア秘密管轄よりもデラウェア、ワイオミング、ネバダの利用はそれらを上回っている。

 

アメリカでは実際の本社とは別に登記上の本社を州外に置くのを州外設立というが、アメリカで大企業が設立する場合の登記上の本社所在地はデラウェア州が約67%、そのうち州外設立が99%である。次にネバダ州が8%、そのうち州外設立が80%である。これからわかるように、カリフォルニア州やニューヨーク州に大企業が登記上の本社を置くのはコンマ以下である。世界で有名なカジノのある国、マカオ、香港、モナコなどの多くは観光地か、それでなくばタックス・ヘイブンなのである。日本でもカジノ推進法が成立したが、たぶん日本の場合は観光地となるのであろう。

 

ラスベガスは今や「西のデラウェア」を目指して必死であり、そのために州税はなく、世界の富裕層の資金を集めるべく、匿名性を高め、IRSと情報は共有せず、徹底的に信託を含めSecrecyを繁栄の基盤にしている。日本人の投資家も殺到している。これに日本の税務当局はどう立ち向かうのであろうか。

 

 

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このマンガの主人公、ゆとり世代の黒田拓矢は1浪して2流半の大学を卒業し、小さな広告代理店に就職。平凡な営業マン生活を送っていたが、人事異動でいきなり新規開拓営業課へ、そして成果を出せず、彼女とも疎遠になり、家族仲も最悪になって、現実から逃げるため一人暮らしを始めたアパートで10歳の不思議な少女くるみから自信のレッスンを受けることになったというストーリーである。
人は誰でも良くなりたいと思っている。しかし多くの人が「変われない」と言う。それは、変わるための苦痛よりも、変わらないことで得られる快感を選んでいるからである。「良くなりたい」と心の底から強く願うことが出発点である。目的があるから目指せるし、道中自らの成長を認め、その果実である「大きな自信」を手にすることができる。私はできる、私は必ずやる、私には成し遂げる力がある。このような自分自身に対する確かな思いである「できる」という信念は、一生折れない自信であるとしている。

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