従来、日本で言われた9・6・4(クロヨン)。これは、サラリーマンは所得の9割は把握され、商売人は
6割、農家は4割という意味で、商売人や農家は税逃れをしているという意味である。
スイスのクレディ・スイスがこのほど、大変おもしろい中国の調査を行った。日本では3月に個人の確定申告をする。しかしサラリーマンで年所得2000万円以下の人は年末調整で済ませることができる。大半の者は、まともな所得を申告しているが、隣の中国では、まともに申告していない収入が9兆3000億元(約118兆円)あるというのだ。実に中国のGDPの30%ではないか。驚愕である。
発表によると、都市部の家計可処分所得は平均3万2154元で、中国政府正式発表の約2倍。中国人の所得上位10%の者は年間平均13万9000元の収入があり、下位10%の者の平均は5350元となっていて、貧富の格差は日本と比べものにならない。一方、所得上位20%の者が申告除外収入合計の81.3%を占めているという。つまり闇収入118兆円のうち95兆円が富裕層の懐に入っている。無税の収入である。
銀座もエルメスやブルガリを始め、高級ブランド店の客のうち70%は中国人とか。このような、日本人でも手が出ないような品物を買いあさる人々は、所得上位10%以内であろうことは想像に難くない。
実際の収入と申告の収入の差がこれほどあると、可処分所得は先進国とは比べものにならない。では、申告されない収入とは何なのか。レポートによると、①役人への贈り物、②土地取引の裏金、③業者からのリベートとある。賄賂など違法性豊かなものばかりであるが、中国では堂々と通っている。これは4000年の文化なのだろう。あまり行き過ぎると、さすがに逮捕されている。山西省の鉱山担当役人は、3億500万元(約37億円)を不正に受け取ったとして、懲役20年の刑が言い渡された。その他、同氏は北京に35の不動産を所有していたという。小沢氏や鳩山氏の件は、これから見れば軽いものだ。
イタリアのグッチは河北省の都、石家荘に店舗を開いた。この市の一人当たりの平均収入は年18万円だが、そこで販売されているバッグ(ヘビ革)は1個約36万円。品切れだそうだ。
レポートではこう言っている。共産党が資本主義と結びつくと、クローニー・キャピタリズム(縁故資本主義?)となり、収入や財産分配の不均衡がますます助長され、慢性的な社会問題を抱えるようになる。共産党員だけが享受する経済発展はやがて終焉を迎えるのだろうか。
