増税必至、新内閣の公約

菅首相はかねがね「増税しても、使い途さえ誤らなければ景気は良くなる」と言ってきた。今年の赤字国債発行額は44.5兆円。小泉氏のときは30兆円を下回るというのが公約だったが、ここにきて税収(37兆円)をはるかに上回る額が発行される。日本はおろかIMFもびっくり。これ以上発行するとギリシャ並みになるといわれ、数ヶ月前に時の菅財務大臣は44兆円以上の赤字国債はもう出さないと、世界に向かって公約した。

 
そうなると来年度以降は、予算を大幅にカットするか税収を大きく伸ばすのかだが、政権維持上、予算は大幅にカットできないだろう。子ども手当も全部無くすというわけにはいかない。そこで増税である。早速復活した政調会長ポストについた玄葉光一郎氏は「次の衆院選後に、消費税を含めた税制抜本改革を行うと書かなければならない」とマニフェストに消費税率の引き上げを謳おうとした。
 
日本の法人税率や利益に対する税負担率は世界で突出していて、国際競争力の点からも、少なくとも実効税率を引き下げなければならない。鳩山前首相も法人税率の引下げを公約し、しかも富裕層に対しての増税を言ってきた。しかし、消費税を上げるのが次の衆院選後だという。あくまでも選挙に勝つことが先で、日本の財政は二の次と言うことである。それでは別の税率を上げるしかない。
 
所得税と相続税である。今、年間所得1800万円超の部分には50%の税金がかかる。これを60%~65%にするのである。額に汗して働いて、手取りは国の方が多いというもの。
 
次に相続税増税である。この増税のシナリオは財務省では実は既に絵に書いてある。課税方法を見直すのである。現行の相続税法では、死んだ人がいくら残したというより、法定相続人一人あたりいくら相続財産が入ったという計算をする。従って、法定相続人が多いほど累進課税を免れるので、同額の遺産を残しても法定相続人の多少によって相続税額が異なるということになる。
 

一方、新相族税法では遺産課税方式に移行するので、相続財産をいくら残したかによって相続税額が決まるのである。わかりやすいし、節税方法も限定的にならざるを得ない。いずれにしても個人の増税、特に高所得、高資産家には鬱陶しい来年度税制になる。