米国の富裕層も課税強化に

オバマ大統領が発表した「2011年度歳入案概説書」(いわゆる「グリーンブック」)によると、例年になく高額所得者に対しての課税が強化されている。その理由として「医療保険改革法」の財源確保ということである。以下、主な連邦所得税の改正項目を挙げると、

 
 ○ 33%と35%の暫定税率区分は廃止し、36%と39.6%の旧税率区分を復活する。
 ○ 上記36%と39.6%の税率区分の納税者については、キャピタルゲインと配当所得の税率を現行の15%から20%に引き上げる。
 ○ 医療保険改革法では、キャピタルゲイン、配当、利子、家賃などの不労所得に3.8%のメディケア課税が適用されるため、キャピタルゲイン課税などは2013年には23.8%に上がる。
 
これらに対して富裕層はどのような対策を取るのだろうか?
日本人は所得税の「税率」が上がる事に対しては何ら対策を取らない。まず諦めるのである。対策の打ちようがない、というところだろう。しかし米国人は、指をくわえて見ていない。必死に探すのである、対策を。
 
既にテネシー州への人口増加が出始めている。特にナッシュビル。同州は住民税が課されないからだ。次に海外移住が考えられるが、既に、米国籍を離脱する者に対してはEXIT TAXといって、かなり重い税金をかけるので、現在はなかなか税金のために離脱できないようにしている。
 
しかしIRSも用心には用心をして、個人は離脱できないが、法人は離脱する可能性はある。なぜなら、米国の増税を見越して、海外で米国企業の本社を誘致する国が出てくるからだ。そのため、改正のグリーンブックでは、国籍離脱企業に対するアーニングス・ストリッピング・ルールを強化するため、まず負債資本比率に基づくセーフハーバーを撤廃、そして調整後課税所得に基づく損金算入枠を50%から25%にする。など防止策にきめ細かい手を打った。
 

日本も歳出92兆円、歳入37兆円という有様なので、この際、特区を作って米国人富裕層を受け入れてはどうだろう。日本人富裕層とはケタ外れの高額所得者、資産家で、税収も雇用も期待できる。まして米国の富裕層は、自家用ジェット機を持っている人たちはめずらしくもない。JALの国内線撤退で揺れる静岡空港を始め、存廃の危機に喘いでいる地方空港の活性化にもつながるのでは。