民主党、いよいよ消費税率上げか!

私は昨年11月に「新時代の相続税対策の徹底検証」、先月12月に「新住宅ローン控除の徹底活用と申告のしかた」(いずれも清文社)を刊行し、来月には「平成22年度の税制改正」(実務出版)、と「平成22年度版住宅・土地税制がわかる本」(PHP研究所)を相次いで発売する。例年何冊か単行本を出し、連載を執筆する。今年はそれに、DVDも2月に2本出る。数出せば良いというものではないが、私を含め、税の分野の著者は、ほとんどが会計士、税理士など専門家。この世界にだけは大学の教授はいない。いたとしても元国税関係の人である。実際に税金を扱わないと全くわからない世界で、例えば税が裁判所に入り込むと裁判官もわからないので、笑えるような判決も時々出る。アメリカなどは税を扱う裁判所は税専門の裁判所である。

 
民主党の政府税制調査会は学識経験者でつくる「専門家委員会」をこのほど立ち上げた。11人の委員中10人が大学教授である。中には元国税庁や財務省のキャリア経験者もいるが、法人税申告書や相続税申告書などの記入方法などは知らないであろう。いや、見たこともないのではないか。恐らくご自分の確定申告書も書けないであろう人々である。税法は知らないが財政学はわかる、という感じである。自民党の政府税制調査会は会長は大学教授であるが、委員はマスコミ関係や実務家、それにわけのわからない人もいたが、先生ばかりではなかった。まだ救える。素人といえ、いろんな意見が出たからだ。
 
民主党はマニフェストなどで消費税は4年間上げないと公約してきた。これは重い。財政をどうするのか?来年も赤字国債を本年並みに発行すれば長期金利は上がり、国債が暴落するかもわからない。消費税率を上げたいところだが、暫定税率の公約破りに続いての公約破りでは政権も危うくなるであろう。
 

11人の委員は誰が選んだのか知らないが、積極的に消費税の税率上げに反対するご仁は1人も含まれていないのに気づくべきだと思う。特に委員長を務める神野直彦関西学院大学教授は、消費税上げの急先鋒である。初会合はいつになるか知らないが、夏の参院選挙が終わるまで、民主党にとって消費税と環境税を口にすることはご法度だが、秋になると「消費税は10%にしなければ財政は破綻する」という提言を鳩山首相に行い、首相は「政府税調の専門家委員会のご意見は大変重く受けとめなければならない」とした上で、次の通常国会に上程するというシナリオ。このように考えるのは私だけではあるまい。