先ほど夕刊を見たら、2010年度に創設する子ども手当の所得制限について民主党は年所得2,000万円程度を上限とする案を出したが、国民新党は年所得860万円ぐらいに引き下げないと意味がないと、意見が食い違っていると書いていた。民主党はマニフェストで、子供1人、月26,000円の手当を出す代わりに扶養控除はやめる。当初、所得制限をせず、すべての子どもに支給するとしていたが、財政状況が厳しい中、方針転換を決めた。
政府与党の議論のなかでわからないのは、何年度の所得が制限基準の所得を超えたら子ども手当を受けられないのか、年所得860万円が所得制限とすると、平成21年度の所得が860万円を超えれば、平成22年4月から子ども手当が受けられないのかということ。860万円を超えた年の翌年1年間はダメで、次の年が860万円以下ならまた子ども手当が復活するのか。例えば、21年度に1億円の所得があっても、次の年から860万円以下になったら受けられるのか。そのあたり、実務上どのようにするのか。また、制限基準所得を1,000円でも上回れば、26,000円×12ヶ月=312,000円が受けられないとすると、ボーダーラインでは大きな不公平が生じる。
所得でジャッジすると、不動産賃貸業者などでは、キャッシュフローは何千万円も豊かにあるが、割増償却制度をうまく使うことによって課税所得はぐんと低くなる。さらに言えば、鳩山首相など、議員を辞めて給与ゼロに仮になったとしたら、月額1,500万円を母親からもらっても子ども手当の支給対象になる。なぜなら、1,500万円は贈与だが所得ではない。
また、大資産家で配当収入が何千万円、利子収入が何千万円あっても他に所得がなければ、これも支給対象になる。なぜなら、配当収入や利子収入は源泉分離課税で申告する必要がないからだ。
さらに言えば、毎年860万円以下の所得者であった者が、税務署から申告漏れを指摘され、所得制限額以上になった場合、何年間か支給されてきた子ども手当を返還しなければならないのか、などなど……。
所得制限論を活発に与党の議員は行うが、所得の定義がそもそもわかっていないので、所得制限を付けると現場大混乱に陥るのは必至である。
