民主税調、増税に転じる

選挙前のマニフェスト。従来の政府税制調査会の廃止、民主党と政府一体の平成22年度税制を立ち上げる!とぶち上げた。弱者救済のため、教育費の負担が重い高校生や大学生を持つ親には、毎月2万6千円の手当を支給する。さらには、お年寄りの老年者控除を小泉政権の時廃止したが、それを復活。さらには、年金生活者に対して公的年金控除も拡充して、小泉・竹中ラインでつぶした諸々の制度を見直した。何ともかっこよく船出はしたが、来年度は減税のオンパレード。そして事業仕分けを行い、ノーベル賞受賞者たちからクレームがつき、オリンピック選手からも怒りの声を上げられたあたりから急に民主党の旗色がおかしくなり始めた。

 
遂に税制調査会は手当の見返りに扶養控除を廃止、つまり扶養家族1人当たり38万円を課税所得から差し引く所得税の控除をやめ、子ども手当の財源にあてると明言、さらに手当の支給対象にならない23~69歳の扶養家族についても廃止を打ち出した。追い打ちをかけるように地方税の住民税の扶養控除(33万円)も廃止。これにより、年収700万円で子供1人の世帯の場合、所得税7万2千円と住民税3万3千円の計10万5千円の増税となる。
 
次に突然出したたばこ増税、カネ目当てではなく、健康目的を強調した長妻厚労相。1箱600円にすると大幅増税をかかげ、国、地方合わせて2兆円をもくろんだが、財務省は値段を上げすぎると禁煙者が増えて税収はかえって下がると主張(健康目的税であるとこれで良いのだが)。これには民主党は腰が引けた。何故ならたばこを吸う人が少なくなると、民主党の票田である葉たばこ農家への影響が無視できなくなる。
 

筆者の見るところでは結局1本2円程度の増税で終わる可能性が強い。暫定税率廃止に伴う環境税の創設、その他、高速道路無料化や高校の無償化など、普天間基地問題も含めて、いよいよ鳩山内閣がガタつきはじめ迷走の度合いを深めてきた師走の初旬である。