UBS問題ついに決着~米国とスイス

 このほど、IRSより和解の内容が発表された。要約すると、UBSは4450名のデータを引き渡すということで、特に金銭的なペナルティの支払はないということだ。

 
今後、具体的には両国の租税条約に基づきIRSがスイス政府に口座開示要請を行い、スイス政府はUBSに指示しIRSへ顧客データを引き渡すという手続きになる。4450口座をどのようにして選んだのかというCriteria(基準)は機密のままだ。スイスの財務大臣は今回のデータ引渡しはスイス法に従うものであり、スイスの銀行秘密法に全く抵触するものでなく、犯罪を保護するものではないと強調している。
 
現在、9月23日まで続いているボランタリープログラムにより、出頭してきているUBSを利用したアメリカ人の自主自白で5000以上の口座が開示されてきており、今回の4450口座とあわせると1万口座が開示されることになり、かなりの数にのぼる。IRSの概算によると、これらの口座に入っている預金残高の合計金額は180億ドル(1兆7000億円)に上るとしている。
 
今回の和解の順序は、まず開示の対象となる顧客に対し、UBSは「あなたの情報を米国当局に知らせます」という旨の通知を行う。通知を受けた顧客はスイスの裁判所で米国政府へのデータ提供を阻止する為の訴訟を起こすことが出来る一方、そのような反省が感じられない顧客を米国法務省長官に通知する義務があるとしている。つまり犯罪者として告発すると脅している。
 
今回のブログの内容は一部報道されている記事とは若干異なっているので、このブログのニュースソースを明らかにしておく。
(1)Settlement Agreement(米国法務省、IRS、UBS間の和解に関する契約書)
(2)Agreement(IRS及びスイス政府間の契約書):この中で租税条約に基づきIRSがスイス政府に対し4495口座の開示を要請すると書いている。スイス政府はUBSに指示を出し、IRSに対する情報提供をきちんと行っているかを監視するとしている。
 

以上のように決着はしたが、全くわからず、説明もないのは4495口座の選択基準である。上記の資料には、ANNEXにある選択基準に従って選んだとだけ記載している。