民主党のマニフェストについて、いろいろと言われている。税制については消費税あるいは自動車関連税制などは議論されているが、その他のものについてはあまり論じられていない。
自民党は現政権与党なので、取り立てて目新しいものはない。民主党は高額所得者に有利な税制から低所得者に有利な税制と手当てというように転換するとしているが、そもそも高額所得者に有利な税制とは何なのか?よくわからない。
一つには、多様な賃貸住宅を整備するために家賃補助を行うとしている。米国では新車を購入する際に購入者に補助金を与えている。これなどは新車購入者の救済ではなく、GMやフォードなどの自動車メーカーの救済であることはアメリカ政府もはっきり認めている。不動産市場の悪化で空室が目立ち始めた昨今、家賃補助も賃貸住宅所有者つまり大家などの資産家階級救済なのだろうか?
次に、会社法の制定により一人会社の設立が簡単に出来るようになった。個人の高額所得者はこれを利用して節税対策を考える。会社にして役員報酬で収入を得るほうが節税できるからだ。役員報酬つまり給与だと、サラリーマンとしての必要経費である「給与所得控除」が自動的に受けられる。そして役員報酬がそのまま全額損金算入できるので経費の二重控除に当たるとして、「給与所得控除」相当額の損金算入が2年前に制限された。民主党はこれも全額損金算入すべきだとし、さらには中小企業の法人税率を18%から11%に下げるとしているので、会社オーナーなど個人の富裕層にはありがたい話である。
オバマ大統領も選挙前には高額所得者から税金を取ると言っておきながら、やはり法案は手つかずである。民主党は始めから衆院選の勝利を前提にしているので、例の小沢問題から、法人献金を廃止にして個人献金のみに政治献金を制限するのと無関係だろうか。
