宗教法人のラブホ経営で大型脱税

日本で税金がかからない法人といえば、学校法人、宗教法人、社会福祉法人、公益財団法人、公益社団法人だが、そもそも公益が事業の目的だから税金がかからないのであって、公益事業以外の事業をしてはならないのである。欧米はそうである。しかし日本の場合は、何の事業もしてはよいが、公益事業以外の事業を行った場合は課税しますというもの。

 
とは言うものの、ここからが問題なのだ。収益事業部門に課税するといっても、一般企業に課税される税率などずいぶんと差がある。すなわち「みなし寄附金制度」というものがある。宗教法人の経営に携わったことのない人にはわからないが、収益事業で得た収入の20%を非収益事業部門にまわすことができるうえ、残った所得に対する税率も22%課税と優遇されている。
 
今回、関東信越国税局から14億円の所得隠しを指摘されていたのは、「宗教法人宇宙真理学会」。14億円の所得を隠しても法人税額はたったの2億円強。いかに宗教法人が税制で恵まれているかがわかるであろう。この宗教法人は信者ゼロ。ラブホテルを23軒所有し、実はこの業界では知る人ぞ知る、ラブホテル業の有名企業なのである。
 
このラブホテルの各部屋には「世界の恵まれない子供たちに喜捨をお願いします。」という張り紙があるのでも有名。喜捨とは「お布施」の宗教用語。このホテルチェーンは「休憩料3000円より」、「宿泊料5000円より」だが、客が支払った代金の6割だけ売上に計上、残りの4割強をありがたく「お布施」として頂戴するシステム。もちろん宗教法人なので「お布施」には税金はかからない。ホテルを利用したカップルは、このホテルに「お布施」をするつもりなど毛頭なく、勝手にホテル側が分別経理したとして国税局は、「お布施」を装って宿泊料、休憩料などの一部を税務申告から除外したとして課税決定した。しかし、このホテルチェーンの土地、建物は全て宗教法人所有なので、はたして固定資産税は払っていたのだろうか。
 
しかもこの宗教法人は休眠だったのを、現経営者が買収したのである。ちなみに宗教法人宇宙真理学会の目的は「大宇宙生命光元神を本尊として、宇宙の真理の教義を広め、儀式行事を行う」としている。宗教法人は都道府県で一度認可をもらうと、その後の監督官庁からのチェックはほとんどない。何をしていようと構わないのだ。かつてのオウム真理教や法の華三法行・・・など。
 

宗教法人が結婚式場や墓地の開発、病院経営、レストラン経営などさまざまだが、これらは一般企業との競争に於いて税制上優位にたてる。しかし、せめて風俗営業まで進出するのを拒まれないものか。公益法人とは何なのかが問われている。