今どきこんな脱税をするか?

本日はバカ丸出しの脱税事件を二つお届けする。社会的地位も収入もある人達で、人間欲に目が眩むとここまでやるかの話。

 
初めは上場会社の社長経験者の話。
この社長は逮捕されたので実名は新聞で公表されているが、ここでは武士の情でしないことにする。この社長は自身が大量に保有していた上場会社の株式を売却し、多額の株式譲渡益を得た。株式譲渡益に対しては原則10%の分離課税であるが、発行済株式総数の5%以上を所有する大株主には20%の分離課税となる。
 
この社長は以前、竹中平蔵氏が米国に住所を移して住民税を免れていたとの雑誌記事にヒントを得て、日本の非居住者となれば税金がかからないというノウハウ本を読み漁り、挙句の果て、タックス・ヘイブンであるバヌアツに居住すれば所得税、贈与税、相続税などあらゆる税金が免れるという結論に至ったらしい。そこで、自分が住んでいる江東区役所に、南太平洋のバヌアツ共和国に転居したとする虚偽の転出届を出したが、本人は依然として同じところに住んでいた。住民基本台帳によると、転居先が日本国内なら正確な転出先住所を記さなければならないが、外国なら国名を記すだけで事が足りる。一緒に暮らしている家族には、税務署員が来たら「主人はバヌアツに移住」と言えと指示していたという。入出国記録やパスポートでこの嘘は直ぐにバレたが、上場会社の社長もこの程度の頭の人もいるということか。
 
次の話は西麻布の司法書士。
2億4,000万円の所得を隠したとして、東京地検に告発された。司法書士ってこんなに所得があるのか?と思われる人が多いだろうが、今この業界では「過払いバブル」と言われる現象がある。
 

利息制限法と出資法の二つの上限金利の間にあるサラ金のグレーゾン金利を最高裁が認めないと判断したことから、大手サラ金業界は今まで取った金利の一部を客に返還しなければならなくなった。ご存知のように大騒ぎになり、サラ金業界はたちまち赤字に転落し、引当金を積まされることになった。そこで一部の司法書士は「あなたも金利を払い過ぎていませんか。当事務所では親切に無料で計算してあげます」として、債務者がグレーゾン金利分の返還を求めてサラ金を簡易裁判所に訴える手続を代行し、見事返還されたら、そのうち20%、30%というように手数料を稼いでいた。要するにサラ金を食い物にしていたのだ。また債務者も、司法書士に支払った手数料は税務署に申告することもないとたかをくくっていた。何故税務署にバレたかというと、無申告の収入もそのまま自分名義の預金に入れていたから、残高が数億円も膨れ上がっていたというのだ。どこかに現金で隠せばわからなかったかもしれないが、税務署を甘く見過ぎていた。