来年度税制の改正で住宅ローン減税は大幅に拡充する。これは麻生内閣の最大の目玉として、景気刺激策を打ち出したもので、これには民主党も賛成せざるを得ない。
かつて平成11年の税制改正では住宅ローン残高が5000万円の場合、最長15年間で最大587万5000円を減税するものであった。住宅ローン控除制度は、住宅ローンの年末の残高の一定割合を所得税額から控除する仕組みで、この年のローン残高の上限は5000万円に引き上げられ、控除率は1年目から6年目までが1%、7年目から11年目までが0.75%、12年目から15年目までが0.5%となっていた。
例えば、15年後まで5000万円以上の住宅ローン残高がある者は、1年目から6年目まで各年5000万円×1%=50万円の所得税控除、7年目から11年目まで5000万円×0.75%=37.5万円、12年目から15年目までが5000万円×0.5%=25万円で、通算合計587万5000円となる訳だが、15年目まで住宅ローン残高が5000万円あるというローンは、当初8000万円以上を借りなくてはならない。そうなると毎月の元利支払合計が50万円近くになる。つまり、相当の収入がある者しか借りられないことになる。しかし、住宅ローン控除の対象になる者は年間所得3000万円以下に限定されていた。金持ちはダメというもの。ところが、今回、麻生首相は景気対策のためにも平成11年度の規模を上回り、最大住宅ローン控除額を600万円にすると公約した。
ちなみに、今年、平成20年の住宅ローン控除制度は住宅ローン残高の上限は2000万円、初めの6年間は1%、残りの4年間は0.5%となっている。従って、本年の住宅ローン控除は最大でも10年間で160万円となる。住宅ローン控除制度の対象となる家屋は、床面積が50㎡以上とか自己の居住用とか様々な制約が付されているが、住宅ローンは新築家屋(あるいは分譲マンション)が完成し、引渡された時に住宅ローンが担保と共に設定され、借りた金が建築業者や不動産屋に払い込まれる。そして、その年の住宅ローン残高に対して、例えば1%が所得税控除となるのだが、所得税法は完成引渡しを受けた年から住宅ローン控除制度を使えるとは書いていない。完成引渡しを受けて、その後「入居」した年分から住宅ローン控除が適用されるとある。あくまでも入居日基準である。つまり、新築家屋が自分のものになっても、入居していなければ住宅ローン控除の対象とはならない。
私はこのブログをこの時期になって書いた真意は、新築家屋に12月中に入居すれば最高で160万円でしか住宅ローン控除は受けることができないが、来年1月に入居すれば最大で600万円の住宅ローン控除を受けることができる場合があるということだ。仮に12月に入居していても、税務署には来年1月に入居しましたと申告したらバレるだろうかという者もいる。税務署は何をもって入居日とするのだろうか?答えは住民票の転入日である。
